東出昌大さんのチェロ演奏2015年05月16日

昨日、銀河劇場で、夜想曲集の公演を観てきました。イシグロさんの原作は、それぞれに深く音楽と関わる人々を描いた(基本的には)独立した5つの短編です。今回、その中の3つを取り上げるということで、どんな演出するのか楽しみでしたが、巧みな脚本と演出で、有機的に物語を絡めて見せてくれました。

私のもう一つの興味は、東出さんのチェロ演奏。「昨年からプロのチェリストから指導を受けレッスンを重ねてきて、今ではチェロを弾くのがすっかり習慣となった」という東出さんがどんな演奏?するのか。初めての楽器体験ということだし、いくらなんでも全部生演奏はあり得ないだろうと思っていましたが、私が見た限りではすべて、当て振りでした。でも、ここまで本物らしい動きを見せられたのは、かなりの練習をしたのでしょうね。

公演の後のトークショーでは、練習の苦労を聞かれて、「豆ができたり、右手が攣ったり、大変でした。今はチェロと二人で一体のように感じる。これからも続けたい」という、返答をされていました。

観客の多くの方が、東出さんの生演奏だと信じていたような雰囲気です。ホリプロの宣伝も巧みで、”東出昌大、初舞台でチェロを奏でる『夜想曲集』”。これ、東出さんがチェロを弾くようにも取れますが、チェロを奏でる役を演じる、という意味なんですね。当然ですが。当て振りも立派な芸なので、それで東出さんの評価が下がるわけではありません。まあ、総じて楽しめる作品でした。何といっても、安田成美さん、美しかった。

人それぞれの音楽がある、というテーマの作品でしたが、劇という性質上、音楽自体は物足りなく、その夜は、オペラシティ―でのアンスネスとMCOのベートーヴェンへの旅を聴きに行きました。

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