日本センチュリー交響楽団 いずみ定期演奏会 No.362017年08月13日

センチュリーのいずみ定期演奏会は、ハイドンマラソンの10回目らしい。

このシリーズ、毎回、新しいハイドンの一面を見つけられて楽しい。60番の「うっかり者」では、最終楽章で調弦の間違いを指摘されたヴァイオリンが一斉にチューニングを始めるという、悪戯好きハイドンの真骨頂の演出が観られる。

54番は、松浦奈々さん、丸山奏さん、など各パートトップのソロがふんだんに聴けるのがうれしい。

今回、ハイドン以外でプログラムに組み込まれたのが、ディッタースドルフのコントラバス協奏曲 変ホ長調という、珍しい曲。ディッタースドルフは、ハイドンと同時代の音楽家で、当時はかなり有名だったらしい。コントラバス協奏曲も2曲残していて、2番のほうが有名なのだが、今回、演奏されたのは1番。コントラバス首席の村田 和幸さんのソロの演奏が素晴らしい。コントラバスのソロって聞く機会はあまりないので、こんなに魅力的だとは、今まで気づかなったな。

ハイドン
交響曲 第60番 ハ長調 Hob.Ⅰ:60 「うっかり者」
ディッタースドルフ
コントラバス協奏曲 第1番 変ホ長調
ハイドン
交響曲 第54番 ト長調 Hob.Ⅰ:54
ハイドン
交響曲 第78番 ハ短調 Hob.Ⅰ:78

チェロレッスン 72回目2017年08月14日

前回、白旗を上げたWerner No.24 Cantilena 、今回は、自分ではかなり弾けるようになったと思ってレッスンに臨んだ。一通り止められずに聴いていただけたのは、かなりの進歩。その後、フィンガリングの修正と、アクセントがおかしいところを指摘され、もう一度次回に見ましょうとのこと。少し弾けるようになると、要求されるレベルも上がるのがうれしい。

サムポジションは、親指の横っ腹にタコが出来つつある。これも面白い。

ヴィヴァルディは、2楽章と3楽章を先生と合奏していただく。4楽章も譜読みが出来たので、初めて聴いていただけた。それにしても、時間がかかる。無伴奏に取り掛かれるのはいつのことやら。

叡智の断片 池澤 夏樹 (著)2017年08月15日

叡智の断片 (集英社文庫) 文庫  池澤 夏樹 (著)

☆☆☆☆

毎回、テーマを決めて、テーマに関係する著名人の言葉を引用辞典から選択して、エッセイ風の読み物にするという趣向の本。テーマは、「リッチマン、プアマン」、「科学者を信用しよう」、「死について」、「悪口は楽しい」、「老人たちよ」、「自殺の誘惑」、「ナウ・ユー・ハズ・ジャズ」等々、硬軟合わせて50編位ある。

作者は、池澤夏樹さん。彼の小説も良いが、エッセイもなかな楽しい。さすが、福永武彦氏のご子息という感想は失礼だろうか。

池澤さんによると、欧米では著名人の言葉を引用するというのは、意見を示す一つの手法として広く使われているらしい。確かに、ツィッターを見ていても、欧米人の呟きには、引用が多い。日本人は他人と違う意見は極力言わない人種なので引用も流行らない、というのが池澤さんの分析。

引用をピックアップして並べるだけなら誰でもできるが、テーマについて、どんな引用を選んで、どのように論旨を展開するかが著書の叡智の見せどころである。引用には、英語原文も補足として付けられているのがうれしい。

私が気に入った引用を「音楽の捧げ物」の章からひとつ:
Music is essentially useless, as life is.
George Santayana 1863-1952

アマリアの別荘 パスカル・キニャール (著), 高橋啓 (翻訳)2017年08月15日

☆☆☆☆☆

久しぶりに、自分の好みのど真ん中を貫いてくれる、心底面白いと思える小説に出会った。読みだしたら止まらないけど、読み終えるのがもったいないという感じ。何が面白いか、説明するのは難しい。

作品は、交響曲のようは4部構成で、各部で舞台となる場所や、文章のスタイルが変わる。主人公の女性アンは現代音楽の作曲家。どんな曲を作曲するのかというと、古典音楽を聴いて、そのエッセンスを抽出して作曲するという風変わりな仕事をしている。作曲家としての仕事の描写は、音楽をよく知っている人しか書けないなと思わせるものがあった。調べてみると、キニャール氏の著書には、「音楽への憎しみ」、「音楽のレッスン」など、音楽をテーマにした作品が結構ある。

さて、この小説の内容であるが、アンはある日長年連れ添ってきたパートナー(結婚はしていない)の浮気を発見。そこからの彼女の心の動きの描写が上手いし、とても大胆でカッコいい復讐の行動は、ワクワクさせてくれる。あちこちで意外な展開をみせるプロットの面白さ、個性的で魅力に溢れる登場人物、に加え、小説のスパイスとして欠かせない幻想性も適度に加えられている。

ここまで書いてみて、我ながら魅力の伝わらない感想文だと思う。でも、こんな小説があれば、生きているのも悪くないと思うことができる小説である。

エンドピンの交換2017年08月27日

レッスンの記録の前に、盆休みの間にチェロのエンドピンホルダーとエンドピンを代えたので、その仔細を紹介しておく。

前から、エンドピンの付け根当たりの組付けがチェロに馴染んでいないような気がして気になっていたのだが、エンドピンホルダーやエンドピンについて調べていると、見附精機工業というところで、ネジでエンドピンを固定するのではなく、ドリルの先端のように、チヤックでエンドピンを固定するホルダーが開発されいる。この会社、エンドピンも様々なものを作っていて、結構、世界的に評価されているようなのだ。所在地が大阪ということで、アポを取って訪問する。

社長の見附さんは、趣味でチェロを弾き、アマオケに所属。奥様もピアノやヴァイオリンを弾かれるそうだ。訪問すると、立派な音楽室に案内され、ご主人がホルダーの交換作業をされる間、奥様と音楽談義をさせていただく。なんと、ご主人は趣味が高じて、チェロも自作されたという。

ホルダーを交換後、エンドピンを色々変えて試奏させていただく。まず、エンドピンの太さであるが、一般に8mm か 10mm のどちらかが使われている。日本では8mm が多いが、背が高い人がエンドピンを長く出すことの多い欧米では 10mm が主流らしい。私は、そんない長く出さないが、安定感のありそうな10mm を試すことにする。ちなみに、これまで使っていたエンドピンは8mm 。今回付けていただいたホルダーは、中にいれるチヤックを代えれば、どちらの太さにも対応できる。

10mm のエンドピンにして、チェロの安定感に感激。それまで感じていた、何となく撓みそうな不安がなく。ビブラートもかけ易い。エンドピンの材質を色々代えて、試しみる。カーボン、タングステン+チタン+真鍮、タングステン+チタン+真鍮+カーボン。この最後の4種類の材質を組み合わせたエンドピン、その名もカルテット。これが素晴らしい。その響きに感動。そのまま、持ち帰ることに。

弾くのが楽しい。音が大きく、良く響く。上手くなったような気分。響きがいいので、音程が正確に取れるような気もする。暫く楽しめそうだ。

チェロレッスン 73回目2017年08月27日

ということで、エンドピンを交換してから最初のレッスン。先生にはエンドピンを代えたと言わずに、しらっとレッスンに入る。お気づきになっているかもしれないが、特にコメントは無い。

楽器の調子が良くて、練習に集中できたので、何時になく順調に進む。苦心していたWerner No.24 Cantilena が、漸く合格。その次のエチュードも二つ終了。Lee の 40 Melodic studies は久しく手を付けられなかったが、No.7 を弾く。こちらは音程悪く、持ち越し。Feuillard は、親指ポジションの練習継続。親指の痛みはだいぶ軽減。親指ポジションでのビブラートの練習が加わる。最後に、長いこと弾いているVivaldi sonata No.3 (RV 43) は、第3楽章まで終了。残すは第4楽章のみ。これが終わると、無伴奏かと思いきや、その前に、Vivaldi No.5 をやりましょう、とのこと。無伴奏はまたお預け。Vivaldi も好きなので、別に構わない。先生のお考えに従おう。

来年の発表会は、今年と同じVivaldi No.1 を弾きたいと、先生に申し出た。リベンジですね、と私の気持ちを察した先生。はい、今年のはあまりに情けない演奏だったので。でも、本当にこの曲が好きなので、満足のできる演奏ができるようになりたい。
アクセスカウンター